損するギバーがなくすもの【71】

自己責任=自分を責めること?

ゆきみちは「自己責任」という言葉をよく使う人間でした。理由は

・人のせいにしても、何も変わらないから
・その方が人として正しいと思っていたから

主にこの2点だったと思います。

例えば誰かと喧嘩した場合。『相手が悪い!』という気持ちがない訳ではないですが、私にも原因があるのだろう…と謝ります。一瞬良いことのように聞こえますが、自分から折れてしまう方が楽と言う感覚が近いです。モヤモヤした時間を過ごすより、そのほうがマシだなと。

結果、大きく人間関係が崩れる事はありませんでした。

また自己啓発の本を読めば「原因は自分にあると気づきましょう(自分原因論)」と言った内容の文章をよく見かけました。ゆきみちはこれを

物事の全ては自分に原因がある=自分の行いが悪いと反省し、直しなさい。

という意味で捉えていました。私自身この考え方を正しいと思っていましたが、当時の解釈をより細かく書くならば

自分の問題を他人のせいにする人はダメなやつだ
→やってはいけない

と言う脅しのような状態であり、過剰な自責に繋がっていました。

ゆきみち
ゆきみち

ちなみに過剰な自責も、過剰な他責もどちらも根は一緒でバランスが悪いです…

だんな
だんな

うむ

仕方なかった

Sさんも自己啓発本は読んでいるだろうし、自責的な考え方を良いと言うはず!…と思っていたのですが

Sさん
Sさん

うーん…結果的にそうなったと考えた方が近いのでは?

と言われました。

なりたくてなった訳じゃないですよね?仮説だけど、自分の恐怖心がそうさせてしまっただけではないのですか?と。
その時、『あ、そういう考え方をするのか』と驚き、同時に非常にほっとしている自分がいました。自分が悪いと考えなくて良いんだと。

ゆきみち
ゆきみち

自己啓発の本には自分のせいにしろって書いてあるけど良いのかな…?とも思いました

だんな
だんな

そんな事書いてないよ

Sさんは優しい

またSさんは、前回コーチングから私が調べた質問に快く答えてくれ、それどころか

Sさん
Sさん

よく調べましたね!凄いです!

と褒めてくれました。褒められれば嬉しくない訳ではないですが、内心

自分の事だし、別に凄くはないのでは?

と思っていました。
自分の意思で受けているコーチングであること、質問は全部答えて欲しい!という浅ましい思い(※65話)があること。むしろ予定されているコーチング時間を、イレギュラーな質問で潰してしまっているという罪悪感がありました。それなのに嫌な顔一つしないSさんを、随分優しい人だな…と思ったのでした。

続く