損するギバーがなくすもの【78】

他人と自分を比較する

B面が徐々に消えていってしまった理由としてSさんから挙げられたのは

Sさん
Sさん

他人と自分を比較した可能性があるかも

という事でした。それはあるだろうな…と思いました。
それまでの学生時代、自分と他人を全く比べなかったのか?と言えばそんな事はありません。わかりやすいのは勉学の成績ですね、自分より頭のいい子はたくさんいましたし。

でも、『絵を描くこと』や『美術』については、それなりに自信がありましたし、周囲に褒められ求められる事が多い人生だったと思います。それは私のアイデンティティ※の1つだったと言って過言ではないでしょう。
※アイデンティティ‥自己・自我の意識の事。自分そのもの。

しかしそれも、大学で徐々に薄れていきました。
大学では自分の作った作品を皆や先生の前で講評され、良し悪しもはっきり言われました。また大学の先生…と言っても、東京でデザイン事務所を構え、現役で広告やデザインを世に出している方、アーティストとして活躍している人間です。面白い、素晴らしい作品には高評価が集中します。

私が全く評価をされていなかった訳ではありません。
それでも『自分は自分が思うより大した事がない』と思う場面は増え、自信を失っていきました。

新卒就活のあたりでそれはより顕著になり

・デザイナーには、周囲を「あっ!」とさせるようなアイディアやセンスがいる
・広告、出版業界は徹夜が当たり前だから辛いに決まってる
・私はインターンにも行けてないし、現場で馬鹿にされる

・東京はきっと合わない、怖い

こう言った思いが頭をもたげるようになっていました。わかりやすく言えば失敗が怖かったのです。それはそのまま『私は地元で就職する方がいい』に変わっていきました。

それでも制作に関わる事がしたい!と心の中で思っていたので、デザイン部署のある会社に入ったのですが…結局そこに配属にはなりませんでした。
とても悲しかった、でも仕事だから仕方ないと思って飲み込んだ、それが私の新卒時代です。そしてそのままB面よりA面が強く出る環境に身を置き始めます。

他者との比較は、巡り巡って自分の持っている人格を潰してしまう事があるのです。

ゆきみち
ゆきみち

そもそも働く事に対して良いイメージがない、仕事は辛くて当たり前!我慢して当たり前!って言われて育ってきたし

だんな
だんな

親の影響は少なからずあるかもね

ABの共通点

と言うことで人格の掘り下げも終盤、私の場合はA面とB面が見事に分かれており、真逆でした。とは言え同じ人間ですから、共通点がないかな〜と探してみたのですが

Sさん
Sさん

負けず嫌い…かな?

ゆきみち
ゆきみち

!!??

自分ではそうは思っていなかったので、正直びっくりしました笑
何故かと言えば、私はどちらかというと人に合わせ、人の意見を優先的に採用するタイプだと思っていたからです。(張り合って人とトラブルを起こす方が嫌…)

ただ、『負けず嫌い』と一言で言っても色々なパターンがあると思います。
私は『相手を打ち負かして一番になりたい!』というよりは『同じ能力(趣味)を持った人と高め合いたい』とか『自分に課題を課してクリアしていきたい』という欲求が根底にあります。テレビゲームをクリアする感じというか、あいつがやるなら、私はさらにやったるで〜!?みたいな。(Sさんには向上心があるのかもしれませんねと言われましたが)

ただこういう事を鬱陶しい…と嫌がる人がいる事もわかっているので、そこは空気を読んで(笑)
私の負けず嫌いを『出す人』と『出さない人』を無意識に分けて接していたような気がします。出せる人は、心を許せる人だと思っています。

…結局根っこは負けず嫌いなんですが…笑

コーチングでやってもらった人格の掘り下げは、今までフワッとしていた『自分ってどういう人間なの?』をかなりクリアにしてくれたと思っています。

ゆきみち
ゆきみち

旦那も負けず嫌いだよね〜よーしデュエルだ!

だんな
だんな

嫌だよ

続く