父の好きなところ
思いも寄らない事を指摘され、自己嫌悪に陥るゆきみちにSさんが声をかけてくれました。
お父さんの好きなところはないですか?
なんの感情も関心もない父。でも改めて考えてみれば、好きなところがたくさんありました。
ゆきみちの父は優しく、頭の良い人です。凝り性で頑固な面もありますが、家族に対して怒鳴り散らしたり攻撃的な事を言う場面を見た事がありません。
と同時に、家族内の言い争いでもほとんど言い返さない人でした。感情が掴みにくく怒っているのがわからないのです。サンドバックのように祖父に怒られ続ける人…それが、父はマスコットだというイメージ(53話)を植え付けたのかもしれないと思います。
またSさんに
お父様は賢いから、自分がどれだけ悪い事をしているか、家族に迷惑をかけているか十分わかっていて、なんとかしようと焦っていたかもしれません。
心の病になる人は真面目で、ちょっと完璧主義で、人の感情に敏感で、伝え方を悩んでしまう人が多い。お父様はそういう人ではないですか?
と言われ、その通りだよ…と思いました。迷惑かけてるってわからないわけがない、黙ってるから感情がないなんて、そんな事あるか!と。
他人の事であれば『当たり前だ』と思います。でも実父に対しては全く思いやりを持てていないのです。
目が覚めるような思いとはまさにこの事だ
コーチングは自分の視界を広げてくれるんだよね
家族が及ぼす人格形成(性格)への影響
これを読んでくれている人の中に『自分はこの人の影響があっただろう』と思う人の1人や2人いると思います。同時に『この人は関係ないだろう』という人もいるかと思います。
人格形成というのは、身近な人や育った環境の影響を大きく受けます。ですがそれは、自分にとって重要か、好きだったか、嫌いだったかと言う『主観』とは全く関係のないところで作用している事があります。また誰か特定の人だけではなく、属したコミュニティ全体の考え方に影響されます。これに気づくとショックを受けたりもしますが、改めて見つめると辻褄が合う事が多いです。
※なお、人格形成には本人の資質も関係しますが、ここでは一旦割愛します。
今回のコーチングは結局何をしていたのか?については、後日別の漫画でもう少しわかりやすく描きたいなと思っています。
↓こちらです(全2話)
続く