損するギバーがなくすもの【162】

【Sの章について】
ご本人の漫画掲載許可はいただいています。説明欄↓はゆきみちの勝手な感想が含まれていますので、ゆる〜い目で読んでください！

重なった結論

選択理論を学んだSさん。相手の事は関係なく、自分が満たされるだけの選択をしていないか？と言う自制が働いたそうです。これを聞いた私は

と思いました。Sさんが気づいたのは心理学のセミナー、ゆきみちは旦那の尿意と違いはありましたが（格好悪！）136話で仮説として出した【損するギバーの仕組み】と結論はほぼ同じだったと思います。ポイントは大きく2つ。

1.見返りを求めている
2.相手に必要と思ってほしい、と言う気持ちがある

1.については136話、また159話でも書いたので割愛します。今回は2.について深掘りします。

依存してるのは「誰」？

ここからの文章は、一生懸命相手の事を思いギバーをしている！でも返ってこなくて苦しい！…と言う人ほど不快な気分になるかもしれません。でも、長年損するギバーをしていたゆきみちの苦しさの根幹だと思っていますので、正直に書き記そうと思います。

Sさんはこう言いました。

これを認めることのできた彼女を、私はとても強い人だと思います。私がずっと持っていた「不要と思われたくない」＝「必要とされたい」という気持ちと一緒です。

私は自分の好意を返さない、なんでも簡単に頼んでくる依存的な会社の人たちが嫌でした。もっと自立した、自主的な人がいる職場に行けばうまくいくと思っていました。

本当にそうだったのか…自分の選択を追えば見えてくるのです。

Sさんのやった選択理論の図式に、ゆきみちを当てはめます。

事実：仕事を頼まれた

➡︎【解釈】
・他人のために役に立つ事は良い事
・他人の迷惑になってはいけない
・不要と思われたくない、嫌われたくない
…他多数

➡︎【選択】
仕事を断らない、頑張る

➡︎【結果】
怒って疲れて退職

Sさんの元カレと少し違うのは、会社の人は私の奉仕を『やらなくていい』と言わない点。これは当たり前といえば当たり前で、仕事の場合は奉仕の結果給与を得るため、金額はさておき一定の見返りはあります。また会社が自主的な奉仕を断る理由はないと思います。

でも私は、給与を多いとは思っていなかったし周囲に怒っていた。

では私は、何故自身を怒らせ不快にさせてまでこの選択をするのか？

そこには、自尊心が低く自分で自分を愛せない、満たせない私がいる。「仕事だから」と言いながら、自分の穴を相手の感謝で満たそうとしているのです。損するギバーと自己肯定感（自尊心）の低さはここで繋がります。

必要とされたいから、仕事を断らない
→依存関係を促している

これは本人の意識・無意識関係なく結果的にそうなっている…と言う事です。

苦しいならやめればいいのに、怒るくらいなら断ればいいのに、できなかった私。
断った後のなんとも言えない罪悪感、喪失感やイライラ。そこには言葉では言い表せない寂しさや不安がありました。

依存していたのはどっちだったんだろう…私だったんじゃないか。

Sさんは、この仕組みを自身の体験でわかっていたのではないかと思います。
損するギバーの根っこには、相手を気遣う優しさと…その裏に埋めたい何かがある。そしてそれは決して埋まることはなく、いつの日か恨みや怒りになる。

誰かのために一生懸命頑張っていたはずなのに、幸せになれないのです。