損するギバーがなくすもの【86】

グラフィックデザインがしたい

自分には無理と一旦諦めたグラフィックデザイナーへの道。（※78話）一社目を退職した時、やっぱりデザインをやりたい！と言う気持ちが湧き上がり、とある夫婦経営のデザイン事務所の門戸を叩きました。

なおこの事務所ですが、個人経営に毛が生えたような会社だと思っていただければと思います。チームで何かをすると言うより、一人一人がフリーランス。自分の決まった仕事を常に抱え、一人でやり切る。

残業は当たり前で、有給はなし。（入社前に説明をされており、本人承諾の上入社しています。）私は元々労働環境に対して無頓着なところがあり、デザインができればいいと思っていましたし、そもそも有給の意味をよくわかっていませんでした。（怖…）
ボーナスはほぼ出ないに等しく、給与もかなり低かったです。

一社目で抱えていた不安

労働条件という意味では決して良いものではなかった二社目。しかし私は毎日が本当に楽しかったです。何故なら成長実感があったから。自分のできることが増える感覚が嬉しくてたまりませんでした。

一社目は会社規模も大きく、助けてくれる先輩も沢山いました。でも仕事は全然楽しくありませんでした。

当時の気持ちを振り返ると、私は『決まった仕事しか出来ない自分』が嫌だったのだと思います。ただこれは会社の規模から考えても仕方のない事です。（22話）

新卒の頃の私はこれを理解していませんでした。日々、大量に来るデザインデータをチェックする中で

『この仕事ができるから何？』
『何年もいたら、ここの職場の仕事しかできなくなる』
『私は一人でもこれができる！と言える仕事がしたい』

と悶々と思っていました。

誤解のないように書きますが、DTPの仕事が悪いのではありません。日進月歩の激しい大変な仕事です。私には合っていない、それを私がわかっていなかった、それだけの話です。

がむしゃらデザイナー期

二社目は小さな会社ゆえに、一人の裁量は大変大きくなりました。POPやカタログを中心に様々な業界の印刷物を作りました。

またこの会社の社長は「できない」という言葉が嫌いな人でした。できない、ではなく段取りで打ち返す。本人がそうやってハードな仕事をこなしていたので、すごいなと純粋に思っていました。

ゆきみちには『人に不要と思われてはいけない』という幼少期からの思考癖がありますが、この職場でさらに強化されたと思います。

これはSさんが言っていた

だったと思います。

漫画では、主に幼い頃の環境の影響を主に取り扱ってきましたが（※83話）大人になってからも同じ事です。人は無意識に周囲の言葉を取り入れ、自分の中でカスタマイズします。特に職場というのは過ごす時間が長いので、影響はかなりあります。

コーチングは進みます！

続く