損するギバーがなくすもの【154】

私には価値がない

突然叫び出した娘を見てSさんのお母さんは驚き(そりゃそうだ)声をかけてくれたそうです。Sさんは堰を切ったように今までの事を吐き出し

Sさん
Sさん

私は何もできない!価値のない人間だ!

と叫んだそうです。すると母親の言葉で、一瞬我に返ります。

・あなたは価値のない人ではない
・以前はもっと笑う子だった

・最近ずっと暗い顔をしている、その事が心配だった

ゆきみち
ゆきみち

ママァン…

Sさんは元々明るく楽観的なタイプだったのに、ここ最近はとても暗い顔をしている。
これはあくまで彼女の特徴ですが、その人らしくない姿というのは、身近な人ならある程わかるものではないか…と思います。Sさんのお母さんは、それを伝えたのではないかと思います。

Sさん
Sさん

このままじゃ駄目だ、と一瞬だけ自分を客観視できました

適応障害と退職

その後も仕事は続けたけれど、徐々に自分の中の不満や疑問が溢れ出るようになっていったSさん。最後には文字が読めなくなり仕事ができなくなったことで、退職の運びとなったそうです。

Sさん
Sさん

もしかしたら体が「そこから逃げろ」と言っていたのかもしれません

ゆきみち
ゆきみち

うううう

Sさんは前職で人事の仕事もしており、採用や社員育成にも関わっていたそうで『人に関わる事に疲れて病んでしまったのだろうな…』と勝手に思っていたのですが(笑)

退職のきっかけは、労務の仕事(事務作業)ができなくなった事でした。人それぞれだなと思いましたが、小さい会社で色々な仕事を請負いすぎてしまった、という点は私とよく似ていて、聞いていて心が痛くなりました。

Sさん
Sさん

ゆきみちさんの話を聞いていて「ああわかる…!」というのが多かったです

ゆきみち
ゆきみち

損するギバーは真面目なんだなあ

だんな
だんな

続く