損するギバーがなくすもの【75】

新卒時代の話

ゆきみちは大学でデザインを専攻していました。新卒の就職活動は、作品集を作っての就職活動となります。加えて学生時代は3年程アパレルでバイトをしていました。

バイトとはいえ長く働けば勝手知ったる、店長やパートさんにも「卒業したらここで働けばいいじゃん!」と言ってもらえるような関係性を築いていました。接客が得意・好きだった訳ではないですが、なんだかんだ自分なりに一生懸命やっていましたし、戦力になれていたと言う自負がありました。

この事を学生時代に頑張ったことの一つとして面接で伝えたのですが、面接官の態度にゆきみちのB面が突然顔を出します。

私は楽しかったから

この面接は10年以上前の話ですので、今とは価値観が違うという前提で読んでください。

面接官の
「デザインを学んでいるならデザインに関わるバイトをすればいい、なんで洋服なんか売ってたの?

と言う一言で、己の中のスイッチが入った事を覚えています。

どこでなんのバイトをしても、私が楽しかったんだからいいじゃない

と思い、そのままストレートに
「でも、私は楽しかったです」と満面の笑みで答えていました。

決して「失礼な奴め、言い負かしてやる!」といった攻撃的な感情で言った訳ではありません。(※新卒にそんな度胸はございません)

面接官の言う事は一理あるかもしれない、でも私はそうは思っていませんでした。
人が人生で何に時間を費やし、何を楽しいと思い、何を得るかは千差万別と思っていたから。なんとなく質問自体に気持ちが冷めてしまったと言うか…こんなつまらないこと言うの?とがっかりしてしまったのが当時の正直な気持ちでした。

その企業は、私の第一志望の会社でした。

その後合否はどうでも良くなってしまい、携帯の電源を切ってドラ●もんの映画を観に行きました。映画が終わると着信が何件もついており、何故か内定が出ていました。

だんな
だんな

ちなみに俺は飲食店でバイトしてたよ(デザイン科だけど)

ゆきみち
ゆきみち

昨今の面接で企業はこんな事言わないかもね

Sさんの見解

この話をした時にSさんに

Sさん
Sさん

面白い…A面とは全然違いますね!

と驚かれました。同時に

Sさん
Sさん

その感覚を覚えておいてください、それが本当のゆきみちさんかもしれませんよ?

と言われ、『それはないだろう』と思いました。自分では時々出るこのぶっちぎり行動を若気の至りだと思っていたからです。あくまで自分の事は羊メンタルだもんね、と。

だんな
だんな

…え?

次回は A面B面、人格のまとめになります。

続く