隠れた能力
前回の話からSさんがゆきみちの能力として見つけ出してくれたのは
・ヒアリング能力
・合意形成能力
この2点。ヒアリングについては二社目の頃(※87話)から意識していた部分ではあったのですが、二つ目の「合意形成能力」については
え?これ能力なの?
と言うのが正直な感想でした。
思い返せば私は誰かと対立した場合、ほぼ折衷案を出します。どちらかの希望を一方的に飲み込むと言う事を続けていると、不満や責任転嫁の意識が生まれやすくなり、良い関係性が維持できないと言う事を自然と理解していたからです。
私はこのやり方を
自分の意見を押し通せない弱さじゃない?
と思っていました。しかしSさんはこれを立派な能力だと言いました。
折衷案を出せたとしても、上役に納得させるには信頼関係がいる。周囲の人ができていない事ができているのだから、能力です!
なるほどなあ〜と思いました。
繰り返しにはなりますが、自分では全く意識していない行動が、実は隠れた能力だったりします。コーチングではそれをこれでもか!と言うくらい見つけてくれました(笑)
増えていくディレクション業
三社目では、いよいよ本格的にディレクション業をするようになっていました。
外部デザイナーにデザインを依頼し、諸々のスケジュール調整と、打ち合わせ。それを工場と共有し、生産。商品の入荷から在庫管理、発送の手配などなど…やっている事は『グラフィックデザイナー』の枠を超えていましたが、自分のデザイン作業と同時進行で行っていました。
これらの話をSさんにすると
おそらくゆきみちさんは段取り上手、だから仕事が集中してしまう
と褒めてくれたのですが、私の内情としては大変複雑でした。21話で描きましたが、私には上司がいませんでした。
それの一体何が問題だったのか?と言えば、段取り仕事がどんどん増え、自分の本業であるデザイン作業時間が取れない事が多発したとしても、それを相談出来る相手がいなかった事でした。
小さい会社故に仕方ない面もあったと思います。何より三社目は『制作会社』のようにデザイン作業で売り上げをとっている会社ではありません。仕事だから、そう言う会社だから仕方ないと頭では思いつつ、本当はデザインがしたいのにできない環境に、非常にイライラしていました。
結果、仕事を断る時は周囲環境への怒りで
なんでも私にやらせないでよ!!!!
と怒り狂っていた訳です。(でもそれを人前では出さずに隠す)
このセリフは…これまでの漫画でも出てきました(10話、69話)損するギバーゆきみちのお決まり文句です。
私は仕事や他人との距離がうまく取れていなかったのだと思います。
なぜこのような働き方になってしまうのか、嫌ならやらなければ良いのに、それができませんでした
まあそこが肝だよね
次回は仕事コーチングのまとめになります!
続く